Netflix(ネットフリックス)では、様々なジャンルの映画が配信されていますが、そのなかでニッチなジャンルだと言えるのが、怪獣映画。
その怪獣映画の中でもさらに斬新すぎる視点で描かれた映画が、今回紹介する『クローバー・フィールド/HAKAISHA』です。
筆者はこの作品を、限りなくA級に近いB級映画ではないかと思っています。
それでは、レビューへまいりましょう!
『クローバー・フィールド』ってどんな映画?
監督は、『スター・トレック』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』など、超大作の監督として世界的に知られるJ・J・エイブラムス。
熱烈な『ゴジラ』ファンでもある彼は、「アメリカでも国民的怪獣映画を」という志のもと、この作品を制作しました。
公開前のプロモーションも実に巧みで、映画内に登場する架空の企業や団体のホームページを立ち上げたり、YouTubeに謎めいたニュース映像を投稿するなど、映画ファンの好奇心を煽りに煽りました。
一人称視点の斬新な怪獣映画
この映画のジャンルをひとことで表すと、「怪獣映画」となるでしょう。ただ、『クローバー・フィールド』が他の怪獣映画と一線を画していのは、ほぼ全編にわたってビデオカメラの一人称視点で撮影されているところ。
正体不明の何者かにニューヨークが破壊されているという恐怖感、本当に目の前で市民が無残に殺されているという臨場感が、リアリティーを持って伝わってきます。
しかも、オープニングが「アメリカ国防総省が保管している記録映像」というテイで始まり、怪獣が登場する前に録画されていたアットホームな映像から流されるぶん、非常に生々しいんですよね。
一人称視点にこだわった怪獣映画、なかなか斬新で新鮮ですよ!
この「もの珍しさ」に乗れるかどうか
観た人によって評価が大きく揺れる作品でもあります。
人が怪獣映画に求めるものっていろいろあると思います。それは「怪獣がド派手に暴れまわるところを観て興奮したい!」だったり、「人間の手で怪獣を倒す爽快感を味わいたい!」だったり。
『クローバー・フィールド』は、そのどちらとも違います。
為す術もなく逃げ惑う人々と同じ目線で、怪獣を見上げる絶望感が植え付けられます。
ビデオカメラの画面外から突然、自由の女神の頭が飛んでくるシーンなんかは、絶望感も迫力も満点!
これを面白いと思えるかどうかは、そまでの怪獣映画にはなかった視点に乗れるかどうか、だと思います。
どちらにせよ、怪獣映画ファン、ゾンビ映画ファン、パニック映画ファン、みんなに観てほしい一本であることは、間違いありません!
まとめ
ゴジラでもキングコングでもない、無名の怪獣が登場し、これまでになかった視点で描かれる怪獣映画。
これだけだとB級映画臭がハンパないんですが、それでも『クローバー・フィールド』は、「限りなくA級に近いB級映画」です。
人間の無力さをとことん見せつけられる、圧倒的絶望感をぜひNetflixで!
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