アル・パチーノ好きを拗らせると映画「ヒート」はこう見えます。

ヒート

まずはヒートってどんな映画?

男性諸君に問います。例え命を落とそうとも曲げられない信念が貴方にはありますか?大切な女性を裏切ろうとも突き進む自分の道がありますか?極端な生き方を貫く人に、今の日本は寛容ではありません。ハミ出し者は爪弾きにされ、社会から淘汰されるのが世の定めです。しかし世の男性は心のどこかで憧れを抱いているはず。矜持を貫き燃え尽きるその時まで戦い抜く姿に。

ロバート・デ・ニーロ扮するニールは荒くれの犯罪屋を束ねるカリスマ。緻密さと野生の勘を兼ね備えたプロの強盗です。ある日ニールは輸送車に奇襲をかけ、依頼の品を強奪します。鮮やかな手口、完璧な計画でしたが一つのイレギュラーが綻びを生むことに。

一方、この事件を担当するヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)はベテランの凄腕刑事で、彼もまたプロ中のプロ。事件の間隙を見逃さず、地道な捜査で徐々にニールへ迫ります。二人は互いを認め、どこか共感しながらも相容れることはありません。追う者と追われる者。同じ孤独と美学を背負う二人の男の結末は・・・?

ヒートよりも熱い俳優、アル・パチーノ

ヒート2

ところで皆さん、アル・パチーノは好きですか。私は大好きです。できることならビジュアルはアル・パチーノに生まれたかった、と産みの親がイタリア人でない事を嘆いているほどです。

この映画に登場するアル・パチーノはファンの間で「やる気がない」「演技が手抜き」などと、しばし叩かれることがあります。確かにスカーフェイスの様なエネルギッシュさも、セントオブウーマンの様な円熟味もないのがヒートのアル・パチーノです。しかし皆さん、それにつけてもなおアル・パチーノが随所でカッコいいのは揺るぎない事実です。

その証拠たる画像を3つお見せしましょう。本編より拝借し、ランキング形式で紹介します。

第3位
すごいケツをスゴイ言い方で表現するアル・パチーノ

ヒート3

アル・パチーノ演じるヴィンセント・ハナは凄腕の刑事です。犯罪に対する優れた嗅覚、鋭い洞察力。最早ケモノです。ケモノですから立ち居振る舞いにも鬼気迫るものがあります。人前でも「Great ass‼」と咆哮。瞳孔丸出しです。素晴らしい。

 第2位
ニールを訝しげに「眺める」アル・パチーノ

ヒート4

皆さんは誰かを前にして、その品定めをするとき相手を見ますよね。でもヴィンセント・ハナは違います。俯瞰的に対象を観察するため「眺める」んです。奥底に眠る真実を、人の心の内を手繰り寄せるように。実はこのシーン、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロは別撮りとなっており実際には対面していません。その演技力にやられました。

第1位
さらば強敵よ。決別の銃弾を撃ち込むアル・パチーノ

ヒート5

映画のラストで二人は決着をつけます。約3時間にも及ぶ長丁場の堂々たるフィナーレです。互いの信念をぶつけ合った男同士、語ることはありません。静かに時を待ち、その刹那覚悟の引き金に指をかけます。このヴィンセント・ハナが見せた表情を私は生涯忘れないでしょう。今際の際、瞼に蘇ると確信しています。

いかがですか。痺れましたよね。顎がガクガク言いますよね。興奮の坩堝に飲み込まれること必至です。彼のためにある映画、それがヒート!とはいえ、ロバート・デ・ニーロも素晴らしい俳優なのは周知の事実。深みのある演技を魅せるアル・パチーノと比較して、役の幅が広いデ・ニーロもまた映画になくてはならない存在と言えます。

ヒート追加3

デ・ニーロにしかめっ面をさせたら右に出る者はいません。サーモグラフィー越しですら、眉間のシワが見えてくるようです。警察の見張りを察し、カメラを力強く睨み返すシーンは本編でも屈指の手に汗握るシーン。カメラの先にいるのはもちろんヴィンセント・ハナです。

ヒート追加2

ランキングから外れてしまいましたが、ヴィンセントがカメラ越しにニールと視線を交わすシーンも漏れなく痺れます。見てください、この目。特段力を入れているわけでもないのに、エネルギーに満ち溢れ圧倒されます。ニールの機転により、千載一遇のチャンスを逃すヴィンセントですが、負け戦さでもかっこいいとか反則でしょう。

兎にも角にもアル・パチーノ

どうでしょう。こんなにも素晴らしい演技を魅せるアル・パチーノが手を抜いているなどと口が裂けても言えません。それを含めて映画「ヒート」は名作です。男児一生の内に見るべき映画と断言できます。私は好きすぎてヴィンセント・ハナの身につけているスーツと似たモデルを購入し、姿見でほくそ笑む毎日を送っています。

あまりアル・パチーノの話をしても「ヒート」全体の魅力は伝わりにくいので映画に話を戻しましょう。登場人物は渋い親父ばかりなのですが、彼らを引き立てるファッションに着目しながら見るのも面白いです。90年代の映画なので少し古臭く感じるかもしれませんが、過去の流行が一周回って帰ってくることなんてザラです。

ヒート6

そうそう、ファッションと言えばアル・パチーノが劇中で身につけているアイテムに一つだけ謎があります。時計はブルガリだと判明しているのですが、サングラスが何のブランドなのか未だにわかりません。どなたがご存知の方はいらっしゃるでしょうか。教えてくれた方には金一封を厭わない所存です。

…懲りずにアル・パチーノの話をしてしまいました。もうアル・パチーノ無しでは生きられないようです。Netflixでは有名人のドキュメンタリーが何本も公開されているので、いつの日かアル・パチーノ特集を組んでいただきたいと願っています。それと映画ヒートも是非見てください。面白いので。中身をもっと紹介したいのですが、書き出すと話が逸れてしまうため自分の目で確かめるのが一番だと思います。