皆さんは、最近衝撃的な映画をご覧になりましたか?
『エスター』『セブン』『L.A.コンフィデンシャル』といった衝撃の結末に驚愕した作品を数多く観てきましたが、その中でもあっさり裏切られ驚愕の展開とシナリオについ鳥肌が立ってしまった衝撃作・・・
Netflix(ネットフリックス)で絶賛配信中の「トールマン」という映画はまさにそういった言葉が相応しい作品です。
去年(‘17年現在)スプラッター映画『マーターズ』がリメイクされましたが、元祖『マーターズ』を手掛けたフランスの鬼才パスカル・ロジェ監督のことを知ったきっかけは、まさにこの「トールマン」でした。
ぜひ皆さんにもご覧になって頂きたい、そんな今作の魅力を語っていきたいと思います。
「トールマン」ってどんな映画?
アメリカでは年間80万人の児童が失踪し、そのほとんどは数日中に発見されるものの、うち1000人は行方不明となっているそうなのです。
そんな『アメリカの社会問題をテーマ』に描かれた、サスペンス・ミステリーです。
広大な森と迷路のような地下道に囲まれた炭鉱町コールド・ロックという、6年前の鉱山閉鎖によって寂れてしまった小さな町が舞台となります。
そんな町では、子供が次々と消えていく連続失踪事件が発生しており、人々に“トールマン”と名付けられ恐れられている謎の男が子供たちをさらったとされています。
町の看護師として働く主人公のジュリアは、幼い子供と信頼するお手伝いの女性と暮らしているのですが、ある日トールマンに子供がさらわれてしまい、森の奥まで必死に追いかけるも、男に連れ去られてしまいます。
ここまでは誰もが予想できるのですが、この先の展開が実に卓越なロジェ監督のストーリーで構成されているのです!
最大の魅力は、10歩先を行く“予測不能”なストーリー!
今作を観る前は、表紙や予告編の巧妙なミスリードによって“主人公や子供たちがトールマンに襲われる”というようなスリラー映画を予想していました。
そして、あらすじでお伝えしたように序盤までは予想通りの展開で物語が運ばれます。
しかし、ロジェ監督の鬼才ぶりはそんなものではありません!
“何かおかしいぞ!”と最初に匂わせるのは、主人公ジュリアが子供をさらわれ傷を負いながら町に帰って来た時に、馴染みのあるバーの店員や客たちが不穏な様子で何かを隠しているような行動を見せた時です。
さらに、そんな彼らの不審な動きすらも一瞬で「え!?」っと返されてしまうような衝撃の事実が明かされるのです!
今作は、真っ白な状態で観て頂いた方がより楽しめ衝撃を味わえますのでこれ以上は控えますが、裏の裏をかく驚愕の展開には心底脱帽です。
数々のホラー作品に出演するジョデル・フェルランドの名演技!
今作で主演を務めるのは『ニューイヤーズ・イブ』やリメイク版『トータル・リコール』に出演したジェシカ・ビール。
今作における彼女の演技も素晴らしかったのですが、中でも圧巻の演技力を魅せたのは、実力派若手女優のジョデル・フェルランドです。
彼女はホラー作品に出演することが多く『サイレント・ヒル』や『ケース39』では、どちらも綺麗な外見とは裏腹に恐ろしい正体を隠した少女を見事に演じておりました。
そして今作では、物語のキーマンともなり“言葉を話すことが出来ない少女”の役を、表情や身振り手振りだけで圧巻の演技を魅せており、さらに映画に濃い味付けをしていることにも注目です!
まとめ
予想していた映画のストーリーや期待値をあっさり裏切ってくれる展開、極限までに感じる緊張感、区別のつかな善と悪、何よりも恐ろしいロジェ監督の巧みな演出と脚本。
そして、どんでん返しや驚愕の結末ながらも誰が観ても最後にはなぜか納得できてしまう不思議さに、きっと満足していただけると思います!
「トールマン」はNetflix(ネットフリックス)で配信中です。
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