アカデミー賞候補『レヴェナント:蘇えりし者』が本当に「蘇る」かもしれない!?

Netflixのラインナップの中には、テレビ・シリーズの「The Returned」という作品があります。これはアメリカのA&Eというケーブル・チャンネルで去年製作されたシリーズなのですが、ちょっと気になるところがあったので今回はその作品をチェックすることにしましょう。

The Returned Netflix

スポンサーリンク

本題に入る前に、ちょっと前置き

そろそろ今年のアカデミー賞が話題になる頃ですね。今年のアカデミー賞レースのもっぱらの話題は、前哨戦とも言われるゴールデン・グローブ賞で作品賞、監督賞、作曲賞、そして、主演男優賞という主要部門を獲得した『レヴェナント:蘇えりし者』という作品。

この作品で、主演男優賞を勝ち取ったレオナルド・ディカプリオですが、実はディカプリオって、意外にもまだアカデミー賞を獲っていないんですよね。たとえて言えば、9回もノミネートされながらなかなか受賞せず、大した作品でもない『ハスラー2』でやっと受賞したものの、その前にお情けという形で名誉賞をもらうという悔しさを味わった往年の名優ポール・ニューマンのようです。

そういう意味で、レオ様もアカデミー賞に泣かされてきた一人でもあるのです。その彼が本戦で受賞するかどうかが、今年のアカデミー賞最大の注目点というのが現在のオスカー・レースの状況なのです。

The Returned というタイトルの意味

ところで、その注目の主演作『レヴェナント』ですが、「蘇りし者」という副題こそ付いていますが、いったいどういう意味なんでしょうか? 辞書を引くと、「亡霊」とか「幽霊」という意味も出てきますが、もともとは「戻ってくるもの」→「帰ってきた人とか物」という意味で、英語で言い換えるとThe Returnedということなんです。一度、死んだ人が戻ってくるから「亡霊」という意味も出たんでしょう。

ディカプリオ演じるハンターが、極寒の荒野で熊に襲われ瀕死の重傷を負ったのに、仲間に足手まといだと見捨てられた上に、反抗した息子まで殺されてしまうお話で、からっと晴れた平原で繰り広げられない変形ウェスタンです。奇跡的に一命をとりとめたハンターが、裏切った仲間に復讐を果たすまでというのが大まかなストーリーで、監督は去年のアカデミー賞を総なめにした『バードマン』のイニャリトウ監督。この彼が2年連続で監督賞を受賞するのではないかと、そこも話題になっていますね。

レヴェナントねえ・・・実を言うと、これが冒頭に書いたテレビ・シリーズThe Returnedのオリジナル・タイトルと同じなのですよ。というのも、このシリーズ、元々はフランスでヒットしたテレビ・シリーズのリメイクで、元々のタイトルもLes Revenantと、そのものズバリなのです。気になったのも、そのへんのせいかもしれません。このrevenantは、もともとフランス語を通じて英語になった、やや凝ったイメージの強い言葉なのですが、レオ様の映画の副題も「蘇りし者」(傍点:し)とやや擬古調にして凝った風を出して、「蘇った人」という風にざっくばらんな訳にはしてないわけですね。

で、どんな内容なの?

さてさて、肝心のそのテレビ・シリーズの内容なのですが、フランス製のシリーズをわざわざアメリカで作り直したのだから、よほどおもしろいのでしょう。では、どんな内容なのか、そのへんを探ってみることにしましょう。

山間(やまあい)のひなびた田舎町で、死んだ人間が次々に蘇るという事件が発生。自動車事故で死んだ10代のカミーユ。自殺した花婿のサイモン。複数犯の強盗に殺された本名かどうかは怪しいビクトルという少年。そして、セルジュという連続殺人犯。この死んだ4人が、タイトル通り、ナント、元通りに生き返って戻ってくるのですが、そのたびに不思議な事態が起きるという超常現象的ドラマなんです。

たとえば、貯水池の水位が下がり、池の底から死んだ動物の死骸が現れるばかりか、教会の尖塔なんかも浮かび上がってきて、不気味な謎が広がります。しかも、死んだ人間の死体に変な瘢痕が浮かび、死んだ人間ばかりでなく、生きている人間にもその瘢痕が浮かんでいったりするのです。いったいどうして、なぜ?

The returned unanswered mysteries from the first series 654904

というあらすじなのですが、もちろん、これはフランス版の話なので、アメリカ版ではどんなふうに展開されていくのでしょうか?

役名のカミーユとビクトルぐらいは、原作を踏襲しているようですが、その他、ストーリーも含めてどんなふうにアレンジされて、どう展開していくのでしょうか、興味が湧いた人は、一度、ご自分の目で確かめみてはいかがでしょう?

一度、観たのに、また観たくなる―――それは、レヴェナントが「戻ってくるもの」だからかもしれませんよ。

あなたも、The Returnedの一人にならないように気をつけないといけません。また、戻ってくるのが、あなた以外の人じゃないといいんですけどね・・・。

コメント

タイトルとURLをコピーしました