マーベル・コミック『パニッシャー』が『デアデビル』に続いてNetflixに登場!

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『パニッシャー』というのはどんなお話?

それでは、ズバリ参りましょう、主人公の名前はフランク・キャッスル。彼は、ニューヨークのセントラル・パークで家族といっしょにピクニックを楽しんでいました。しかし、一家は、突如、勃発した暗黒街のギャング同士の抗争に巻き込まれてしまいます。そして、最愛の妻と二人の子供がその銃撃戦の流れ弾に当たって帰らぬ人となってしまうのです。

目の前で最愛の家族を失い、行き場のない怒りに突き動かされたフランクは、この時からギャングたちへの復讐を誓い、いつしか髑髏(されこうべ)のコスチュームをまとい、非情の私刑執行人=パニッシャーとなって、犯罪者を退治するクライム・ファイターとなって活動していくという、マーベル・コミックで大人気となったダーク・ヒーローのお話です。

まさに、punish(懲らしめる)人となるわけですね。

マーベルコミックの中でも異色のキャラクター

ただこの『パニッシャー』ですが、『スパイダーマン』や『アベンジャーズ』など、同じマーベル・ユニバースのスーパー・ヒーローたちと違うのは、殺しを実行してしまう異色のダーク・ヒーローだという点です。なんせ、フランクは、いざ戦争となると真っ先に戦場に先遣隊として飛び込んでいく元アメリカ海兵隊員であり、ベトナム戦争では最前線で特殊部隊員として数多くの勲章をもらったことがあるほどの兵(つわもの)です。

そんなダーク・ヒーローであるからか、はたまた、ベトナム戦争への批判が高まった70年代生まれであるからか、パニッシャーはやがてアベンジャーズなどの主要キャラと肩を並べるほどの人気のキャラクターとなり、コミック上では時にはあのバットマンとクロスオーバーし、スーパーパワーを持たない同士、気が合ったのでしょう、「絶対に犯罪者を殺さない」バットマンと「犯罪者は必ず殺す」という行動原理を持つパニッシャーの対比がおもしろく描かれもしました。

悪いやつがはびこるこの世の中、「殺しはしない」などというスーパー・ヒーローのきれいごととは程遠い、観る者のパニッシャーへの期待が、だからこそ、高まるのでしょう。

ベトナム帰還兵というのは、まるで『ランボー』のようです。人を人とも思わぬ、目に余る地元の警察に「一人だけの戦争」を仕掛けたランボーのように、パニッシャーはギャングたちに「一人だけの戦争」を仕掛けます。

人気の背景には複雑な時代背景があった!?

パニッシャーが生まれた1970年代、80年代のアメリカは、犯罪発生率が高まり、ニューヨークは殺人件数が年間2000件を超え、また前にも書いた通り、ベトナム戦争への批判が高まっていたという時代背景を踏まえ、ますます人気が高まりました。

そういう人気に乗ってか、1989年には『ロッキー4/炎の友情』で敵役イワン・ドラゴ役を演じた「人間核弾頭」の異名を持つドルフ・ラングレンが演じるなど、映画化も三度されています。

もちろん、言わずと知れた『デアデビル』のシーズン2でも、ブラッド・ピットの戦車映画『フューリー』や、安住の地を求めて彷徨うゾンビたちを描いた『ウォーキング・デンド』というテレビ・シリーズで主要キャラクターを演じたジョン・バーンサルが、パニッシャーを演じていますが、Netflix の新シリーズでもまた彼が再演するそうです。

日本では知名度は今ひとつの彼ですが、一度見たら忘れない風貌だけに、期待は高まります。ダーク・ヒーローは、イケメンではいけません、リアル感がなくなりますからね。

マーベル・ワールドが炸裂!

『パニッシャー』のコミック・ユニバースでは、『デアデビル』でもおなじみ裏社会を仕切るキングピンをはじめ、デアデビル本人はもちろんのこと、スパイダーマンや『アベンジャーズ』シリーズでもおなじみ、ウルヴァリン、キャプテン・アメリカ、ブラック・ウイドウなど錚々たるキャラクターもクロスオーバーして登場しています。

この Netflix シリーズがどんな展開になっていくのか、彼らがちらりとカメオ出演するだけでも楽しみというものではありませんか。テレビのワイドショーの予定調和に飽き飽きしている向きには、せめて世にはびこる悪事を『パニッシャー』に解消してもらい、すかっとしようではありませんか!!

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