Netflix(ネットフリックス)オリジナルで配信中の『オールデイ・アンド・ア・ナイト 終身刑となった僕』は、殺人事件を起こし、終身刑となってしまった青年の半生を描くヒューマンドラマです。
監督は「ブラックパンサー」脚本を手掛けた新進気鋭のジョー・ロバート・コール。
アメリカの社会問題、特に若年層の犯罪を風刺したような映画なので、日本人にはすこし刺激が強いですが、クライムサスペンスなどが好きな人にはおすすめです!
そこで今回は、『オールデイ・アンド・ア・ナイト』のあらすじや見どころをネタバレ少なめにレビューしていきます!
『オールデイ・アンド・ア・ナイト 終身刑となった僕』のあらすじ
話の舞台は米国カリフォルニア州。
ある夜、ジャコールはマルコムという男の邸宅に忍び込みます。
家にはマルコム、妻、娘がおり、ジャコールはマルコムとその妻を射殺します。
やがてジャコールには終身刑が下り、刑務所送りに。そこでジャコールは、なぜこんな人生になってしまったのかと考え始めます。
ジャコールの幼少時は父の家庭内暴力と貧困に挟まれた劣悪な環境であり、友人も不良ばかり。
それでもジャコールは音楽業界に興味をもち、恋人に子供ができたりとごく一般的な幸せをつかもうとするのですが、環境や隣人の影響で暴力の世界に誘われ・・・というのが大体のあらすじです。
若年層による銃を使用した犯罪というのは、国内でしか暮らしたことのない日本人にはかなり縁の遠い世界ですが、『オールデイ・アンド・ア・ナイト』を見ると「やっぱりアメリカの銃社会って怖いなぁ。。。」というのが正直な感想です(苦笑)。
一方で「こんな人生もあるのか」というヒリヒリ感がクライム・サスペンスなどが好きな人にはたまらない作品となっています。
ジャコールはどこまで悪なのか
ジャコールはどんな理由があったにせよ、銃による殺人事件をおこしてしまいました。少年時代も暴行事件が絶えなかったわけですから、けして無実の可愛そうな青年ではありません。
一方で、犯罪とは距離を置こうとしたり、真っ当な仕事や夢を持ったりと心を入れ替えようとするタイミングが何回もあったのに、結局は暴力の社会に引き込まれてしまった・・・という側面もあります。
この「環境による悪の生育」こそが北米の青年犯罪の温床であり、大きな社会問題となっているわけです。
社会問題に重きをおいて本作を視聴する必要はありませんが、「現実にある社会問題」と意識することによって、本作の見応えはかなりアップすると思います。
多少ドライな言い方をすると「もし自分だったら…」とジャコールに感情移入することでかなり楽しめることでしょう。
『オールデイ・アンド・ア・ナイト』まとめ
ということで『オールデイ・アンド・ア・ナイト 終身刑となった僕』をまとめると・・・
- 殺人事件を起こした少年の半生を描くヒューマンドラマ
- アメリカの少年犯罪をリアルに描くドライな映画
- クライム・サスペンス好きにおすすめ
邦題は「オールデイ・アンド・ア・ナイト 終身刑となった僕」となっていますが、「終身刑となった僕」なんて甘っちょろい副題は要らない気がしました。
せめて「終身刑となった男」くらいのハードさが欲しかったものです(笑)
ダーティーな気持ちになりたい夜にぜひお楽しみください!
海外ドラマが大好きな元シナリオライター。
月に100時間以上はドラマ・映画視聴に費やし、日々皆様におすすめできる作品を探している廃人です。
映画って本当にいいものですね。
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