Netflix で配信中の「プリズン・エクスペリメント」(原題:The Stanford Prison Experiment)は、1971年にスタンフォード大学で行われた監獄実験をモチーフにしたスリラー映画。
同じモチーフを扱った映画としてES(2001年公開)が有名ですが、本作品はESをリメイクしたものではなく、題材が同じというだけで全く別の作品です。
そこで今回はプリズン・エクスペリメントのあらすじやみどころを紹介しつつレビューしていきたいと思います。
プリズン・エクスペリメントのあらすじ・概要
1971年8月14日、アメリカのスタンフォード大学心理学部で、心理学者フィリップ・ジンバルドーはある実験を開始しました。
アルバイト広告で大学生などを21人雇い、看守役を11人、受刑者役10人に分け、下層の刑務所に放り込むというものです。
これにより、「人間は肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまう」という事を証明しようとしました。
要するに、本当はただの学生なのに、看守役になった学生は看守っぽい正確に、受刑者役の学生は受刑者っぽくなるということです。
はてさて実験の行末はどうなるでしょうか?・・・というのが映画の本筋ですね!
この実験を俗に「スタンフォード監獄実験」というのですが、同じ題材を扱った「ES」は、日本の大学でも心理学ゼミなどで使われることが多く、心理学を学ぶものにはお勉強にもなってしまう映画となっています。
「ES」や「エクスペリメント」との違いは?
プリズン・エクスペリメントは、同じくスタンフォード監獄実験を映画化した「ES」「エクスペリメント」の2作と何が違うのか気になる人も多いハズ。
まず、2001年公開の「ES」はドイツ映画で、それをリメイクしたのが「エクスペリメント」です。
プリズン・エクスペリメントはESのリメイク作品ではなく、描写的にはよりリアルを追求しているように感じました。
したがって、今後はプリズン・エクスペリメントのほうが心理学の教材に使われることが多くなるかもしれません。
無理やり怖がらせようという演出がないぶん、じわじわと狂気を感じる・・・そんな映画です。
ちなみにラストは陰鬱のまま終わるわけではなく、一応の解決をみるので、そこまで怖がって見なくても大丈夫だとおもいます。
まとめ
というわけで、「プリズン・エクスペリメント」をまとめると・・・
- スタンフォード監獄実験を実写化した映画
- 「ES」のリメイクではない
- だんだんと狂気を感じるスリラー
スタンフォード実験に興味のある方には是非おすすめです。ESを見たことがあっても、なくても関係なく楽しめると思います。
ただ「スタンフォード実験」を知らず「ES」や「エクスペリメント」もみたことがないなら、wikiなどで「スタンフォード実験」を調べずに見たほうが、新鮮で良いかもしれません(笑)
人間の本質って、意外に単純で恐ろしいものなのかもしれませんね・・・。
海外ドラマが大好きな元シナリオライター。
月に100時間以上はドラマ・映画視聴に費やし、日々皆様におすすめできる作品を探している廃人です。
映画って本当にいいものですね。
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