ネットフリックスとフジテレビが独自番組の制作で合意!日本展開のロールモデルになるか?

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ネットフリックスと日本のコンテンツプロバイダーの戦略

いよいよネットフリックスが日本に進出する際の番組制作の具体的な内容が出てきました。

少し前に、ネットフリックスは吉本興業から資金提供を受けて番組制作をすることが発表されましたが、今回のフジテレビとの共同発表においては、具体的な番組名まで発表がありました。

1作目は「テラスハウス」の新作「TERRACE HOUSE NEW SEASON COMINT」(仮)です。これは2012年10月から14年9月まで放映されたリアリティーショーで、海の見えるシェアハウスを舞台に男女6人の青春ドラマを赤裸々に綴ったもので、主に10代から20代の若者に強く支持された番組です。これまでに地上波放送のみならず、未公開エピソードがYouTubeで配信され、総計で2億8千万回以上も再生されるなど、人気を博した内容となっています。

今年の2月にはその後を伝える映画「テラハウス クロージング・ドア」も公開され、興業的にもかなりの成功を収めました。番組復活の要望が絶えない中、今回ネットフリックスで新作が配信されることアナウンスされました。

2作目は新作連続ドラマ「アンダーウェア」(英題:Atelier)で、高級下着メーカーで活躍する主人公を描いた「お仕事系青春小説」ドラマとのことですが、フジテレビが制作する全く新しいオリジナルドラマとのことです。

番組の制作は日本を舞台に行われますが、海外でも吹き替えや字幕で配信される予定とのことです。フジテレビにとっては、ネットフリックスという巨大なマーケットに対して自分たちのコンテンツを配信できるという事はとても魅力的です。

これまでにネットフリックスが手がけてきた他の番組と同様に、今回のフジテレビとの共同制作においても番組の著作権はフジテレビ側に帰属します。

Netflix First の考え方がスタンダードになる

今回の発表で注目すべきは、配信順序です。制作した番組はネットフリックスにて独占先行(プレミア)配信したあとに、地上波での放送やフジテレビの独自配信サービス「FOD・フジテレビオンデマンド」において配信するとのこと。つまり、早く見たい場合には、ネットフリックスに加入する必要があるということです。

フジテレビも独自配信ネットワークを持っていますが、それよりもネットフレックスのポテンシャルの方がはるかに遥かに高いということを認めた証拠です。この戦略によって、ネットフリックスにとってもフジテレビにとってもメリットのある Win-Win な関係をうまく構築できたと言えます。

日本でのネットフリックスの爆発的な普及と、海外への配信のポテンシャルの高さを考えると、妥当な判断だと思われますが、もう一方踏み込んで、フジテレビが自分たちの独自配信サービスを廃止するという流れになればもっと面白い展開が起こるでしょう。

今回のネットフリックスとフジテレビの提携のあり方は、今後ネットフリックスが日本の放送局との提携に関するひとつのロールモデルになると言っても間違いないでしょう。

(参考)フジテレビと米・Netflix(ネットフリックス)がオリジナルコンテンツの制作で合意

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