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ケネディ大統領を暗殺したのは誰か?

日本人の皆様でもジョン・F・ケネディ大統領が暗殺された事実はご存知でしょう。

テレビで何度もショッキングな暗殺シーンが放映され、今なお多くの議論を呼んでいます。

では、ケネディ大統領を暗殺したのは一体誰なんでしょうか。

それはリー・ハーヴェイ・オズワルドです。これに反証を唱える人もいますが、

少なくとも事件を正式に調査したウォーレン委員会はオズワルドの単独犯であると決定づけています。

しかしながらウォーレン委員会の見解には不可解な点が多く残っているのも事実です。

このミステリアスで胡散臭い事件は陰謀論者たちの格好の的となり、今日まで色々な説が湧いて出ました。中には宇宙人の陰謀説など突拍子もないものもあり、半ばオカルト的な扱いに成り下がっています。

私自身この事件の真相を知りたいと思う一人ですが、どの説を支持するわけでもありません。

現段階でオズワルドの単独犯とされているならば、それが真実なんでしょう。

さて、映画「JFK」は事件の顛末に疑問を抱いたジム・ギャリソン地方検事が独自に捜査を進め、JFK暗殺事件に関する唯一の訴訟を起こした「クレイショー裁判」を基にしたフィクションです。

物語の中にはかなりの虚構が含まれており、事実を根本から捻じ曲げた展開から見ても資料的な価値は全くありません。

しかし驚くべきことに、公開当時は「事実と違う嘘つき映画だ」とメディアから非難を受けました。

なんと娯楽映画である「JFK」が悪質な陰謀論として槍玉に挙げられてしまったのです。

映画を非難する声は一般人だけでなく、時のブッシュ大統領やウォーレン委員会の一員だったフォード元大統領も名を連ねています。

公開当時の批判

監督のオリバー・ストーンは、JFKに対する批判にこう答えました。

「いい映画を作りたかっただけだ」

まさしくその通りで、JFKは娯楽作品として非常に秀逸なものとなっています。

実際に起きたクレイショー裁判は原告側、つまりジム・ギャリソンの敗訴という形で幕を閉じます。

これは映画でも全く同じです。アメリカの未来を憂うケヴィン・コスナー扮するジム・ギャリソンの熱弁虚しく陪審員たちはクレイショーを無罪としました。

そもそもクレイショー裁判とは暗殺に関与したと思われるクレイショーを相手取った裁判で、当時から物議を醸しています。

題材が題材なので当然映画になったとしても、好意的ではない声が上がるのは当然でしょう。

しかし、大統領までも非難していたというのはちょっと過剰すぎやしませんか。

歴史を曲解し歪めた映画とコメントしたらしいですが、これは少々度が過ぎていると思います。

曰く、事件を知らない世代が増えて間違った歴史が伝わってしまう、というのが批判派の意見だそうです。ウォーレン報告書以外の事実はフィクションだろうと何だろうと認めない、ウォーレン報告書以外の説が世間で一般化するのは許されない、と言っているのようなものですよね。

世界的に注目度の高い事件だということを差し引いても、何らかの陰謀が動いていると勘ぐってしまいます。

映画「JFK」が伝えたかったこと

世の中には体制や政権を批判する映画作品が溢れています。それは事実です。

しかし「JFK」はその限りではありません。果てしない戦いを描いたエンターテイメントであり、政治的な意味合いを一切持ちません。

よりドラマティックな演出を突き詰めたオリバー・ストーン監督が描きたかったのは純粋な娯楽作品です。そこに疑いの余地はありません。

そして資料的価値は無いにせよ、当時の雰囲気をつぶさに再現した映像は一見の価値ありです。

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