素晴らしき女性主人公
ゾンビ映画の女性主人公といえば、屈強で男顔負けの凄腕ファイターというイメージがありますよね。それもこれもミラ・ジョヴォヴィッチが作り出した幻想だと思うんですが実際あんな怪物に出くわしたら、なんだかんだで活躍するのは男だと思うんですよ。
筋力、体力の問題は性別上どうしようもないはず。それでも強い女性が戦うホラー映画は後を絶ちません。私もそんな映画は大好きなんですが、やっぱり女性のか弱さをもっと押し出したゾンビ映画があってもいいんじゃないか、と常日頃考えていました。
そしてついに出会いました。デイ・オブ・ザ・デッドです。ジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作の完結である「死霊のえじき」リメイク作品であり、試しに再生してみると正統なゾンビ映画でした。どれくらい正統かというと、予定調和通りに進み死霊のえじき要素もしっかり入れた平均的で盛り上がりに欠ける内容でストーリーなんか全く記憶に残りません。一夜明けたら「昨日何見たんだっけ?」と記憶障害を起こすレベルです。
しかし曖昧な記憶の中で唯一思い出せるものが一つだけあります。ミーナ・スヴァーリのお尻です。
逃げ惑うミーナを細目で鑑賞する映画
ミーナ・スヴァーリ演じるサラ伍長は本作の主人公で、演習のために地元であるコロラド州の田舎町に帰ってきていました。現役女性軍人のゾンビ映画、というだけで男どもを尻に敷いたフェミニズム溢れる仕上がりを想像しそうなものですが、全く違います。
軍人でありながらミーナは全く頼りになりません。「お前足ひっぱんなよ!」と説教をかましてやりたくなるほど役立たずです。初めてゾンビを撃った時も急所を外してしまい、頭を撃つんだ!と横槍を入れられる始末。病院内で逃げ惑う最中もゾンビに襲われ続ける不幸体質で、仲間の援護がなければとっくに死んでいたでしょう。素晴らしい。
とにかく常にピンチ状態で心の底から応援してやりたくなります。そして何より見所なのはミーナの逃げる姿。危機的状況なのはわかりますが、どうしてもお尻に目がいってしまいます。ホラーとエロスの食べ合わせは王道中の王道ですが、こう言ったアプローチは初めてです。特に露出やセクシーなシーンがあるわけでもないのに、衝動が湧き上がってきます。
ミーナ、最後の輝き
女優には旬というものがあります。キュートな容姿で売っていた人も、年齢とともに路線変更を余儀なくされます。ミーナはまさにギリギリでした。ほうれい線が見え隠れし、3年後に同じ役だと足手まといな女性軍人としか映らなかったでしょう。このタイミングで出演できてよかったと、妙な安堵感すらあります。今でも十分素敵な女性ですが、サラ伍長を演じるられるのは若手〜中堅が限界でしょうからね。
映画の内容にも突っ込んで行こうと思ったのですが、やはり思い出すのはミーナの逃げる姿ばかりです。ぜひ視聴していただき、私に内容を教えてください(笑)
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