天才的な語り口の映画『天才スピヴェット』

 

 

天才スピヴェット」という映画をご存知でしょうか?
2013年に公開された映画でNETFLIXでも楽しむことが出来ます!

映画が始まってすぐに、絵本の中から西部の世界が飛び出してきて・・・なんかおもしろそうだな感と、いかにもなCGではない、手作り感がほのかに漂う作品となっています!

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いきなり飛び出す絵本

映画が始まってすぐに、絵本の中から西部の世界が飛び出してきます。なんかおもしろそうだな感と、いかにもなCGではない、手作り感がほのかに漂います。

主人公のスピヴェット君は10才の少年。住んでいるのは、西部の絵本が示すようなモンタナ州のド田舎のディバイドというところにある牧場。

あたりの、のどかで雄大な景色が、すばらしいカメラ・アングルとともに手短に紹介されます。

風変りな5人家族

父親は、生まれてくるのが100年遅かった、絵に描いたようないかにも西部のカウボーイ風の牧場主。母親のクレアは甲虫の形態学にどっぷりとハマっている変わったお母さん。

スピヴェット君には双子のレイトンという弟がいて、兄はお父さんとウマが合わないのですが、弟のレイトンは父親のいちばんのお気に入りというだけあって、普段からやっぱりテンガロン・ハットをかぶったカウボーイ風で決めてます。

4つ年上の姉のグレーシーは、うって変わってミス・アメリカになるのを夢見るミーハー系。という、5人家族という構成です。

運命を変えた一本の電話

さて、姉のグレーシーとスピヴェット君が玄関のポーチの階段に座って、トウモロコシの皮をむいてお手伝いしていると、電話がかかってきた音がします。

普段、あまり電話などかかってこないからか、遠くのほうの音も二人にはちゃんと聞こえます。

まわりくどさが笑える

やがて、スピヴェット君が電話に出ようとするのですが、そこにはスピヴェット君らしいこだわりが・・・。

そんなバカみたいに広い家でもなく、電話はそばのキッチンにあるのに、「電話までのルートは3つあり、廊下→キッチンは最短だけど、最も退屈で・・・」とのたまわり、わざわざ外にある階段で2階まで上がり、1階に下がるのは、「高度の変化の変化で吐き気がする」だの、最後は「最も危険な父の部屋を通るルート」で、そこはウィスキーが浸みた革の匂いとカビた写真の匂いがする」から嫌らしいのですが、わざわざそこを通って、やっとのことで電話のあるキッチンにたどりつきます。

kinopoisk.ru

降って湧いた無理難題

このまわりくどさがおかしく、要するに、その一本の電話は、スミソニアン博物館からの電話で、スピヴェット君が発明した永久機関が賞を受賞したという報せでした。ぜひ授賞式に来てほしいという電話だったのです。

博物館はワシントンD.C.にあり、学校もあるスピヴェット君は行けません。そう、スピヴェット君はどうやら天才的な少年発明家のようなのです。

電話で彼が父親になりすます大芝居も傑作です。

しかし、彼は子供らしいけれど、天才的なアイディアで、そのワシントン行という無理難題に挑むのでした。

癒されるホームメイド感

画面には、随時、グラフィックなイラストが多数登場しますが、これはどうやらイラスト入りの原作本に触発された演出のようで、これも大いにホームメイド感を盛り上げます。

この映画のダビンチのイラスト帖を覗きこむようなわくわくする楽しさは、原作の天才的な語り口が発信源かもしれません。きっとこの映画を観たら、原作本も買ってみたくなるに違いありません。

 

一度、少年ダビンチの世界を覗いてみてはいかがでしょう。

天才的な傑作に会えますよ!!

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