戦争映画といえば、それはもう古典から最新作まで名作揃いです。
Netflix(ネットフリックス)で配信中、戦場の過酷さを描いた『プライベート・ライアン』もそのひとつですね。
今回ご紹介する映画は最前線の戦場ではなく、戦争を動かす側の人間たちのドラマを描いた『日本のいちばん長い日』です。
1967年に公開された同名映画のリメイク。
戦場を舞台にした映画とはまた一味違った、戦争について深く思いを馳せる映画となっています!
『日本のいちばん長い日』ってどんな映画?
太平洋戦争末期、敗色濃厚となった1945年4月、鈴木貫太郎内閣が発足。そして7月27日、連合軍は日本にポツダム宣言の受諾を迫る。
降伏か、本土決戦か。
日本は8月6日に広島に、8月9日に長崎に原爆を投下され、ついに8月14日の御前会議で昭和天皇の聖断のもと日本の全面降伏が決定する。
8月15日の終戦の日に隠れてあまり学校でも習わないのですが、8月14日夜から15日の未明にかけて、宮城事件というクーデター未遂事件が起きています。
『日本のいちばん長い日』は、日本の敗戦を認め戦争を終わらせようとする者、日本の勝利を信じて戦争を継続しようとする者の戦いが描かれます。
一見すると地味な題材ですが、豪華役者陣の演技や素晴らしい演出によって、非常にスリルと緊張感のあるサスペンスに仕上がっていますよ!
松坂桃李の狂気を見た!演技にご注目!
松坂桃李といえば、筆者の中では『シンケンジャー』のレッド、戦犯とまで言われた実写版『ガッチャマン』の主人公・大鷲の健というイメジーがなかなか拭えなかったのですが…
『日本のいちばん長い日』で演じた畑中陸軍少佐、じつに素晴らしい!!
本作は丸坊主で軍服という出で立ちで、日本の勝利を信じるあまりクーデターを起こすほどの狂気を胸に秘めた軍人役ですよ。
しかも劇中「全くまばたきしない」んですよね。
これは役者のスキルとしてとても重要で、彼はまばたきしないどころか目に狂気が宿っていました。
「内容が難しくて頭に入ってこない!」という方でも、松坂桃李の演技だけはしっかりと見届けていただきたい!
本木雅弘の昭和天皇は「かっこいい」
もうひとり、プッシュしたいキャストとして、本木雅弘演じる昭和天皇を挙げさせてください。
演技は俳優としてその地位が確立された感のある”モックン”ですが、本作で演じた昭和天皇は彼のキャリアをもう一段上に持っていったんじゃないでしょうか。
当時の天皇はまさに”神”として崇められる存在でしたが、8月15日の「人間宣言」で日本の象徴となられます。
神と崇められる存在と、ひとりの人間としての存在に揺れ動く昭和天皇を見事に演じています。
その姿は「かっこいい」と思えるくらい。
松坂桃李と本木雅弘、そして素晴らしいキャストが集結した作品だからこそ、小難しく感じるテーマでも、緊張感とスリルのあるサスペンスとして楽しめます!
まとめ
夏になるといろいろな「終戦記念日特番」が放送されますが、政治家や軍人の視点で描く終戦も実に興味深いものがあります。
ぜひNetflixで配信中の『日本のいちばん長い日』で歴史の真実に触れてみてください!
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