Netflix(ネットフリックス)で配信中の『FOUJITA』(フジタ)は、実在する画家「藤田嗣治」の生涯を描いたノンフィクション作品。国内でも幾度となく展示会をしているので、名前を知っている人も多いハズ。
そんな藤田嗣治をオダギリジョー、妻を中谷美紀が演じており映像的にも配役的にも面白みのある作品となっています。
そこで今回は、そんな『FOUJITA』のあらすじやみどころをレビューしていきたいとおもいます!
『FOUJITA』のあらすじ
藤田嗣治(オダギリジョー)は、第一次世界大戦前に渡仏し、独特な表現力を持って大人気になりました。特に裸婦像における画風は「乳白色の肌」ともよばれ地位も名誉も手に入れたのです。
ところが第ニ次世界大戦がはじまったおりに、帰国する羽目となってしまい、日本に戻った藤田。画家として人気のある彼は、戦争記録画を描くように命令されてしまうのでした。
この頃に5度目の結婚相手にして終生連れ添うこととなる君代(中谷美紀)との出会いもあり、藤田は一目惚れします。
しかし戦争が終結すると、今度は戦争協力者として批判され、GHQからも睨みつけられる立場に。。
藤田は日本に嫌気がさし、フランスに戻るのでした・・・というのが大まかな流れ。
史実でいうと、藤田はフランスに帰化(レオナール・フジタ)し、81歳まで存命だったので、波乱万丈な生涯のわりにはタフに生き抜いた方ですね。
監督は陰影のマジシャン「小栗康平」
『FOUJITA』のメガホンを取ったのは小栗康平。
「泥の河」や「死の棘」といった作品で脚光を浴びた監督ですが、古い邦画マニアでないとあまり馴染みのない監督かもしれません(苦笑)
簡単に言うと、じっとりとした生活感のある家屋や人物を美しく映す事にたけた監督で、切なさと懐かしさが混在するような空間に引き込まれます。
本作も藤田嗣治を深く掘るというよりは、同時期の美術に関するエピソードが多く、派手な転調がないかわりに、ゆったりと夢見心地で楽しめる雰囲気でした。
『FOUJITA』まとめ
ということで『FOUJITA』をまとめると・・・
- 実在する画家「藤田嗣治」の生涯を描いた作品
- 主演はオダギリジョーと中谷美紀
- 派手な転調はない、ゆったりとした雰囲気映画
小栗康平監督の雰囲気映画なので、藤田嗣治の生涯を深く知れるドキュメンタリーかなと思ってみると肩透かしを食らうかも。
古い時代の美術界に浸るような気持ちで見るとちょうどいいと思います。
しっかり楽しみたいなら、Netflix(ネットフリックス)で見る前に藤田嗣治の生涯を調べておくと良いかも。映画内では細かな説明がないので、予習しておいたほうが懸命かもしれません(苦笑)
海外ドラマが大好きな元シナリオライター。
月に100時間以上はドラマ・映画視聴に費やし、日々皆様におすすめできる作品を探している廃人です。
映画って本当にいいものですね。
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