Netflix様様 感謝感謝!!!と思った作品の一つがこれです。
「レオン 完全版」
一度は観ておきたい映画!などの項目で紹介されることの多いこの作品なので、観たことがある人は多いはずです。
それでも紹介せずにはいられない!!!
私が最初に観たのは、小学生の頃。ほとんど覚えていなかったので、もう一度観てみることにしました。
・・・今や完全に「レオン」中毒です。
一度見たら目が離せず、何度も、何度も、そりゃもう何度も観ました。
繰り返し観ても飽きず、いつも新しい発見がある、この作品。さて、何がそんなに面白いのでしょう。
レオンってどんなお話?
レオンは、1994年にフランスとアメリカ合同で作成されました。
舞台はアメリカ、ニューヨーク。あの失われたワールドトレードセンターが映像に残っています。
外での映像はアメリカで撮り、アパートの中での映像はフランスで撮ったというので、ものすごい移動距離ですね。
あらすじは、ざっくり説明すると、孤独な殺し屋レオンが、ある事件に巻き込まれた女の子マチルダを助け、生活を共にする一ヶ月間ちょっとほどのお話です。
監督はリュック・ベッソン
リュック・ベッソンといえば、代表作は、「レオン」「フィフス・エレメント」「グラン・ブルー」など、素晴らしい作品を世に送り出しているフランスの監督さんです。
何がすごいって、型にはまらず、アクションも、冒険ものも、美しい情景も見事に作り出すから、本当に天才だと思います。
この「レオン」は「フィフス・エレメント」の撮影が、ブルース・ウィリスのスケジュールの関係で遅れている時に書かれました。
監督は、この脚本・台本を30日くらいで作り上げてしまったとのこと。
監督の筆も、メガホンも、アイディアも、全てがノリに乗っていただろう瞬間の作品。
面白くないわけがないでしょう!!
二度目に観る人は「レオン」のここを観てみよう.
おそらく、もう観たよ。という人は少なくないでしょう。
と、いうことで、二度目から楽しめる、ちょっとした魅力発見のツボをご紹介!
まず、この作品の素晴らしいところは、緩急がとてもうまくついているところです。
アクションシーンも息が飲まれるのですが、どんなシリアスなシーンの中にも、ちょっとした笑いが含まれていて、緊張の中にもフッと息をつけるところがあります。
でもそれが、緊張を台無しにするものではなく、アクセントになるような、そんな笑いです。
これがアメリカンジョークにはない、フレンチな笑いというのでしょうか(笑)
そして、大事なところは緻密に計算されているということ。
少しネタバレになりますが、麻薬捜査官スタンフィールドが「明日の12時にくるから」という場面。
次の日、時計はまず11:58amをさしている場面を映し出します。
12時になったかは映像の中ではわかりませんが、それからスタンフィールドが部屋に到着するまで、映画の尺もきっかり2分に収められているとのことです。
あとは、ガラス越しに監督らしき人の姿がちらりと映る場面があるようですが… これは意図しての事でしょうか。。。。?
メインアクターたちの、見事な演技は圧巻!!
「レオン」のストーリーも素晴らしいですが、役を演じる俳優さんたちが一流であることも魅力の一つ。
彼らがいなかったらこんなに素晴らしい作品はできなかったでしょう。
やはりこの人。渋さがたまらない、ジャン・レノ
殺し屋を想像して思い浮かぶのは、「ゴルゴ13」のような抜け目なく冷静で賢くひたすらに強い人物像。
こういった殺し屋から、学がなく、少しトロくて純粋なレオンの人物像に変わったのは、ジャン・レノのアクティング・チョイスでした。
そうすることで、マチルダが自由に動き周り、振り回されるレオンが浮き立ちます。
彼の殺しをやるときの渋かっこよさと、プライベートでの子供っぽさのギャップが、殺し屋レオンを人間にし、みんなを味方にしていると思います。
デビュー作にしてスター、圧巻のナタリー・ポートマン
ナタリーはキャスティングされた当時、11歳。これが彼女の映画のデビュー作です。
そんな歳で、他の名優をも圧倒する演技、色っぽさ、説得力のある眼差し。
私が語らなくとも、彼女の魅力は誰をも虜にするでしょう。
忘れちゃいけない超重要人物、演技の神様ゲイリー・オールドマン
麻薬に取り憑かれた麻薬取締捜査官スタンフィールドを演じるのが、この名優:ゲイリー・オールドマンです。
「ハリーポッター」でのブラックシリウス役や、「ダークナイト」、「フィフス・エレメント」などでもその存在感を発揮しています。
彼は、カメレオン俳優と呼ばれるほど、その役になりきってしまうため、逆に「あ、この俳優さんこの前も違う映画で見た!」となることが少ない俳優さんです。
ブラッド・ピットが「神様!」と崇めているほどの演技派俳優。何度撮っても全て違う言い回しやセリフを用いるそうです。
この「レオン」の中でも、ベートーベンのことを話すシーンがありますが、それも、彼の即興セリフ。
この後に、彼は違う映画でベートーベンの役を演じてますから、この時から勉強していたのかな。と想像してみたりもできますね…
完全版は見逃すな!
はじめに試写会で公開された時、少女と初老の男との恋愛話に、観客の反応があまりよくなかったそうです。
それで監督は、劇場版ではレオンとマチルダの微妙な愛の掛け合いの部分をカットしました。
だけど、その必要はなかったんじゃないかなと、個人的に思います。
この映画を見れば、なぜマチルダがレオンに惹かれるのか理解できるし、マチルダの一挙一動に振り回される純粋なレオンの心の動きも共感できるから。
これは、ただの変態ロリータ的な話ではありません。
マチルダは訴えます。
「私はもう成長し終わったの。あとはただ歳をとるだけ。」
それに対して、レオンは応えます。
「僕は、歳は十分にとったけど、これから成長していかないといけないんだ。」
年齢も、考え方も、人間性も、全て正反対の二人。
そして、とてもピュアで孤独な二人。
そんな二人が共鳴するのは自然なことだと感じさせます。
「ほらね、何も愛を止められないのよ。」
これは、年齢や、固定観念や、モラルなどの枠を超えた、生き物としての、人間の愛の物語です。
まとめ
リュック・ベッソンの傑作「レオン」、まだ観たことがない人は、ぜひ一度観てみることを強くおすすめします。
観てしまった人も、次はまた違う発見があるかも!
決して飽きないこの作品、ぜひお楽しみくださいね。
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