【未見の方注意】「ゴーン・ガール」は夫婦円満の秘訣を教えてくれる!

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ネタバレしたくない映画ってありますよね。例えばスプラッター映画「SAW」の第1作目は、何も言わずに見てくれって誰もが言いたくなると思います。シリーズを追うごとに残虐性を増しただけなのが残念です。

それはさておき、デヴィッド・フィンチャー監督の映画。どんでん返しのある作品が多く、見るものをドキドキハラハラさせるのが巧妙すぎてネタバレしないで人にオススメしたいのですが、今回は既に視聴した人へ向けてのレビューをします。

まだ未見の方は、是非Netflixでご覧ください。二時間半と少々長丁場ですが損はしないはずです。

ニックとエイミー、偽りの時間

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夫ニックの不誠実な行動が徐々に精神を蝕み、ついには恐ろしい失踪計画を実行したエイミー。それだけでなく夫の都合による見知らぬ土地への引越し、若い女子大生との浮気など積み重なったストレスが爆発し、夫による殺人事件を偽装するまでに彼女は追い詰められていました。

「えぇ、そこまでするか?」というほど徹底した工作と夫への仕打ちは誰でもやりすぎ感を抱くはずです。最終的には正当防衛を装って元彼を殺し、ニックの元へ戻るという衝撃の展開で、まさに「悪女」と呼ぶに相応しい女性でしょう。

悲劇のヒロインとして舞い戻った彼女ですが、ニックは受け入れるしかありません。エイミーの手によって社会的信用を失ったニックは、妻を取り戻した妻思いの夫を演じることでしか信用を回復できないのです。そして二人がテレビ出演して仮面を被り幸せを装ったところで終幕。デスゲームの驚くべき結末に度肝を抜かれた人は多いでしょう。

さて夫婦の関係性というものは、家庭の数だけ存在します。親子のような夫婦、恋人のような夫婦。この映画の場合は、利害関係が一致したビジネス夫婦というべきでしょうか。

個人的な考えですが結婚は恋愛よりも、むしろルームシェアに近い感覚だと思っています。ルームシェアをする人の大半は、相手に対する感情以上に金銭面や利便性のメリット・デメリットを天秤にかけて踏み切ることが大半です。

結婚も同じく「この人と生活することによって、自分にとってどんな利点があるのか」という打算的な考えが少なからずあると思います。むしろ、その部分を蔑ろにしてしまっては共同生活という特殊な状況に耐えられないのではないでしょうか。

ニックは結婚生活に対して正面から向き合わず、恋愛関係から抜け出せないまま相手に様々なことを求めました。そして、足りない部分を浮気という形で補ったのです。これはニックが抱く幼稚な結婚観という他ありません。エイミー自身は生来の悪女ですが、最終的には「ニックと生活することのメリット」を感じ、彼の元へ戻りました。このメリットがある限りエイミーはニックを手放さないでしょうし、身を以て体感するニックもまたエイミーを裏切るような真似を控えるはずです。

エイミーは自分の描いた策略により、妊娠という切り札を得ました。メディアの露出も多く世間から「悲劇の夫婦」と認識されていた二人は、一気に「苦難を乗り越えた家族」として認知されます。この形を崩さないために、ニックとエイミーは互いを支え合うことでしょう。

失踪偽装事件をきっかけに彼らは互いを「パートナー」として認め合い、本当の夫婦になったのかもしれません。そして部外者から見れば、ニックという性獣とエイミーという悪女が世に放たれないんですから、喜ばしいことですよね。

仮面夫婦という答え

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結婚生活は妥協の連続です。感情で動く人間にとって、本当に決断すべき場面と言えます。感情を押し殺してまで相手を尊重できるかどうか、というのは最も重要です。

難しいのは恋愛が感情から始まるのに対し、結婚は理性によって抑制しなければならないという点でしょう。恋人気分の夫婦でもOK。主従関係のような夫婦でもOK。問題は、その役割を担うことができるかどうかです。

仮面夫婦という言葉があります。しかし男は夫、女は妻という仮面を被らなければ成立しません。結婚生活に疑問を感じたり、婚約が正しいか迷ったりしたらゴーン・ガールを参考にすることをお勧めします。夫婦としての在り方が見えてくるはずです。