見た目に騙されるな!アニメ「がっこうぐらし」は和製〇〇だった!?

screencapture-netflix-title-80145177-1481733638672

このところ寒すぎるせいで、お腹を下してトイレに籠ることが多い。そんな私と同じような苦境に立たせる日々を、皆さんは送っていないでしょうか。

あれ、何か悪いことしたっけ?と自問自答したくなるほどトイレに縛られるが長く、もうげんなりしてしまいます。

そういう時は見たいですよね、ゾンビホラー。

ゾンビを見ると、こう勇気が湧いてくるというか、生存本能が刺激されて「生きなきゃ」っていう発想に至って、腹痛なんかも忘れてしまいます。

そんな折に出会ったのがアニメ「がっこうぐらし」でした。

これは和製ウォーキング・デッドじゃなかろうか

screencapture-netflix-title-80145177-1481733662848

まず見てください。この現代アニメを象徴するかのような登場人物たちのビジュアルを。なんというか、ザ・萌えって感じですよね。

萌え、っていう感情はよくわからないので滅多なことは言えませんが、多分こういうアニメのことを指すんだと思います。

タイトル通り、彼女たち4人は学校に寝泊まりしている不良…ではなく部活動の一環で24時間学校にいます。学校の美化に励み、学校行事をこなして、学業も怠らない。第1話を少し観ただけでは「何がゾンビを題材にしたアニメだ。ただの日常系萌えアニメじゃねーか。こっちは腹が痛いんだぞちくしょー」と、腸が煮えくり返る思いになります。

しかし第1話の終盤、学校外にアンデッドが蠢いて生存者が部員たちだけということが発覚。疑ってごめんね。

そこから12話までゾンビ蠢く世界でのサバイバル生活が描かれるのですが、これ国内のゾンビホラーの中ではトップクラスに面白いです。可愛らしいイラストとゾンビっていう組み合わせに最初は拒否反応を示していたのですが、最終的に違和感なく観られるくらいになります。むしろギャップ効果が大きく、ショッキングなシーンや展開の強烈さが増すんですよね。

そもそもゾンビホラーの原点であるジョージ・A・ロメロの時点でゾンビ映画は完成されており、ゾンビの恐怖は原点にして「全て」描かれてしまっています。

どんなに足が早かろうか、どんなに凶暴だろうがゾンビというカテゴリに属す限り、ロメロのゾンビから脱却することはできません。

じゃあ既存のゾンビホラーに新しい風を吹き込むにはどうしたらいいか。これはもう生存者側の描き方を変えるしかないんです。その成功例が、ウォーキング・デッドですね。

ウォーキング・デッドはゾンビの恐怖<<<人間ドラマという新機軸でゾンビホラー界を驚かせました。登場人物ひとりひとりのストーリーを掘り下げたことによって、生存者の死に重みが増すのはもちろん、ゾンビに殺されることの恐怖感が身近になります。

これは映画にはできない芸当。というより、これもロメロのゾンビでやっちゃいましたからね(主要登場人物を4人に絞ったことで、個人の描写が丁寧だったからこそ、メインキャラの死が衝撃を与えた)。

「がっこうぐらし」も12話構成のアニメなので、この人物描写が非常に丁寧。同じく登場する生存者の数を絞ったことにより、個人にスポットライトが当たる時間が増えました。

ゾンビホラーの面白さって、いかに現実味があるかどうかにかかっているんですよ。もし自分の世界でバイオハザードが起きたら、もし防ぎようのないパンデミックが発生したら。これを観ている側に提示できないゾンビホラーは、概ね駄作です。全部とは言いませんが。

「がっこうぐらし」の面白さを支える叙述トリック

screencapture-netflix-title-80145177-1481733719516

ゾンビホラー作品って基本的には頭カラッポにして観るものですよね。

「うわー、エグいー気持ち悪いーおもしろかったー」

単純明快さがウリのジャンルでもあります。なので私は「がっこうぐらし」を観て驚いたことがあります。そして、それはイコール「がっこうぐらし」の面白さに繋がっているんです。

急転直下、それまでの日常がゾンビによって崩壊していく様を目の当たりにした時、自分ならどうするか考えることがあります。

おそらく狼狽えるばかりで、状況に流されたまま死ぬ姿が目に浮かぶのですが、そもそも現実として受け入れられるのでしょうか。

まるで映画みたい、って作中にメタ発言させる作品がたくさんあります。自分も同じ環境に立たされたら同じことを言いそうです。

また人間って許容できる範囲から逸脱すると、現実逃避を始めてしまうもの。「がっこうぐらし」の主人公、ゆきも同じように現実を受け入れられずにいます。彼女の中ではゾンビパニックは起きておらず、変わらない学校生活を過ごしていることになっているのです。

そして、この妄想症の一番の原因となっている部分を叙述トリックで少しずつ明かしていく手法が秀逸。

視聴者が確信を持てない、でも確かに抱く違和感を侵食させていく。これがスゴイ。ミステリー小説では当たり前のことなんですが、ゾンビホラーでやってのけたのは恐らく初じゃないでしょうか?

B級ホラーの代名詞に成り下がっているゾンビホラーに新機軸が!と私は衝撃的でしたね。

まとめ

screencapture-netflix-title-80147518-1481733869992

和製ウォーキング・デッドは言い過ぎかもしれない。でもゾンビ作品になぞらえるなら、それ以外思い浮かびません。

ゾンビものは好きなんですが、正直マンネリを感じている。そういう人、多いと思います。私もそうでした。

これがウォーキング・デッドを始めて見た時の感覚に似ているんですよね。衝撃度はあっちが断然上でしたけど。

まぁ、まず間違いなく続編があれば観ちゃうと思います。ゾンビ最高。